春メバルを確実に釣るために最も重要なのは自然条件を読むこと。 だが、その次に問われるのは「アタリを取る力」だ。

春のメバルは、基本的にアタリが明確なターゲットだ。そのため、極端に神経質になる必要はないが、あえて“アタリを取りにいく”ことで、メバル釣りはより深く楽しくなる。
ちょっとしたテンションの変化や違和感を感じ取って掛けていく感覚には、ゲーム性と緊張感がある。その微細な変化を楽しむ釣りへと導いてくれるのが、「ULロッド」だ。

このVol.2では、春メバルに最適なULロッドの特徴と、その実戦的な使い方について解説する。

ULロッドの「UL」は何を意味するか?

ULとは「ウルトラライト」——つまり、非常に柔らかく繊細なロッドの分類だ。 メバルやアジなど、小型魚のアタリを弾かずに吸収し、しなやかに乗せていくのが特長。 アタリを感じてからフッキングまでのプロセスが非常に短く、春のメバリングにおいてULロッドは“感覚を拡張する道具”として僕は欠かせない。

ULロッドの主な利点:

  • 繊細なアタリをしっかり“曲がり”で受け止める
  • 軽量リグでもキャストしやすい(0.2g〜)
  • 魚の引きを柔らかくいなしてバラしにくい
  • 手感度と目感度のバランスが取りやすく、初心者でも反応が掴みやすい
  • 意外にバットが強く、不意の大型にも柔軟に対応できる

また、ULロッドは軽量かつ操作性に優れるため、長時間の釣行でも集中力を保ちやすい。 これは1〜2時間勝負で結果を求める“短時間型アングラー”にとって大きなアドバンテージとなる。

一方で、潮が早く深いポイントや、遠投が必要な場面ではLクラスの方が適することもある。 ULロッドはあくまで“近距離戦”や“ナイトゲーム”におけるピンスポット攻略で真価を発揮する、いわば精密なツールなのだ。

春メバルにおけるULロッドの選び方

長さの目安:5.2ft〜6.4ft

  • 短いほど操作性に優れ、ピン打ちに強い
  • 長ければ軽いジグヘッドでも飛距離が出しやすい

ティップ(穂先)特性

  • ソリッドティップ:アタリの「吸い込み」重視(乗せ調子)
  • チューブラーティップ:アタリの「弾き返し」重視(掛け調子)

筆者が選ぶ、春メバル実績ロッド

  • オリムピック コルト 542ULS
    • 超軽量&超高感度。ナイトゲームでの“違和感アタリ”に圧倒的な強さ。
    • 食い込みが非常に良く、0.2〜1.2gのジグヘッドとの相性抜群。
    • 小場所や足場が限られたエリアでの“立ち回りやすさ”は抜群で、まさに“小回りくん”な存在。
オリムピック 23 グラファイトリーダー コルトUX GCORUS-542UL-S

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  • 鯵道 5G S682L/AJI
    • 高感度チューブラーモデルながら、しなやかさもあり、掛け調子でテンポよく探れる。
    • 春メバルの「乗せ」と「掛け」の両方に対応し、手返しの良い攻めが可能。
    • 潮の効いた沖目や中層でのアタリにも的確に対応でき、時にマダイすら仕留めるほどの万能性能を発揮。
    • そして何より、使っていてとにかく楽しい。キャストからフッキング、やり取りの一瞬一瞬が手に伝わってくる感覚が心地よく、釣りそのものの楽しさを思い出させてくれる一本。
  • メジャークラフト 2代目ソルパラX アジングロッド SPX-T702AJI
    • 7.0フィート(約213cm)のチューブラーモデルで、飛距離と操作性のバランスに優れる。
    • 比較的長めのレングスが活きる開けたポイントや潮流のあるエリアで安定した使用感。
    • シャープな振り抜きとしっかりした掛け調子で、春メバルの微細なアタリにも対応。
    • そのしなやかな粘りとバットパワーは、時にランカーシーバスをも引き寄せる懐の深さを持つ。

まとめ|アタリを捉える、それが「春メバルを釣る!」第二歩

ULロッドは“自然条件を読み切ったその先”にある、もう一つの精度。 ただ魚が居るだけでは釣れない。アタリを感じ、掛けるための“感覚の武器”だ。

春メバルを確実に釣るには、この繊細な情報を拾い、正確に伝える道具が必要になる。 そしてその最前線にあるのがULロッドなのである。