過去の出来事、技術、思想を未来の視点から再解釈するために書き残すブログメディア Hyperpast Journal(ハイパーパストジャーナル)。書き手は映像クリエイターのDAISUKE KOBAYASHIです。
「ヘルスラーニングジャーナル」とは?

ヘルスラーニングジャーナルとは、40代の僕が学んだ最新の健康・栄養に関する知識を整理し、記事化して発信していくシリーズです。
従来の栄養学から分子栄養学、そして精密栄養学へと進化している現在の流れを深掘りしながら進めています。
なぜ「ヘルスラーニングジャーナル」を書くのか?
健康に関する最新の研究は日々進化をしており、特に「精密栄養学」は個々の遺伝情報や腸内環境に基づいた新たな健康管理の鍵となっています。僕自身が最前線で学び、実践し記事にまとめることで、ウイルス対策やブレインフォグ、倦怠感など、従来の医療では解決しにくい症状の改善、要は「名もなき病」の対策・改善につなげたいと考えているのです。
みなさんもぜひ学び、実践し、より健康的で生産性のある未来を僕と一緒に目指しましょう!
はじめに
僕たちの身体は、静かに、そして確実に日々変化しています。筋肉や皮膚、内臓、ホルモン、神経伝達物質など、あらゆる構造や機能が、日々分解され、再構築されています。この一連のプロセスに欠かせない栄養素が「タンパク質」です。
実際、僕たちの体では1日に250~300gのタンパク質が分解され、新たに再合成されるといわれています。これはちょうど、毎日どこかしらに手を入れて修復している建物のようなもの。安定しているようで、実は常に変化しているのです。
こうした再構築には、十分かつ良質なタンパク質の供給が欠かせません。ところが、タンパク質と聞くと「筋トレのための栄養素」や「プロテインの話」だけに限定されがちです。しかし本来、タンパク質の働きはもっと広範です。この記事では、タンパク質の基本から摂取量の目安、リスク、そしてプロテインサプリメントの種類まで、広く深く掘り下げて解説します。
タンパク質の基礎:体と心の土台を支える存在
タンパク質は、筋肉だけではなく、皮膚、内臓、血液、骨、爪、髪の毛、さらにはホルモンや酵素、免疫細胞の材料でもあります。いわば、身体をつくる「基本素材」なのです。
また、感情や思考にもタンパク質は深く関与しています。たとえば、幸せホルモンと呼ばれるセロトニン、やる気や快楽をつかさどるドーパミン。これらはすべて、必須アミノ酸から合成される神経伝達物質です。つまり、タンパク質の質と量が、感情やメンタルの安定とも密接に関係しているのです。
摂取量の目安と個人差
日本人の食事摂取基準では、成人に対して体重1kgあたり0.8gのタンパク質摂取が推奨されています。これは安静にしている状態における最小限の必要量であり、実際には生活習慣や運動量によって適切な量は変わってきます。
- 日常生活中心の人:体重×0.8g〜1.0g
- 軽い運動(週2〜3回):体重×1.3g
- 毎日の高強度トレーニング:体重×1.6g
例えば、体重60kgの人なら、48g〜96gの範囲が現実的な目安になります。加齢やストレス、病後の回復期などでも必要量は増えるとされており、年齢や体調による見直しも大切です。
タンパク質の過剰摂取に潜むリスク
「たくさん摂れば健康に良い」とは限らないのがタンパク質です。
まず、代謝過程で発生するアンモニアが問題になります。通常は肝臓で尿素に変換されて排出されますが、過剰になると肝臓への負担が大きくなり、処理しきれないアンモニアが腸内に残ってしまうことがあります。
このアンモニアはアルカリ性で腸内環境を乱し、血液を介して脳に到達すれば神経系に影響を与えます。集中力の低下、感情の起伏、倦怠感などはその一例です。
また、高タンパク食が続くと、腸内細菌のバランスが崩れ、悪玉菌の増加につながります。この環境では、一次胆汁酸が腸内で二次胆汁酸へと変換されやすくなり、これが腸粘膜やDNAを傷つけることで大腸がんなどの発症リスクを高める可能性も指摘されています。
過剰な動物性タンパク質の摂取は、腎機能への負担やカルシウム排出量の増加にもつながり、長期的には骨密度の低下も招きかねません。
サプリメントとしてのプロテイン
タンパク質摂取を助けるサプリメントとして人気なのが「プロテインパウダー」です。近年ではさまざまなタイプがあり、目的や体質に応じた選択が可能になっています。
- ホエイプロテイン:牛乳由来で吸収が早く、筋肉合成に最適。乳製品アレルギーや肌荒れが気になる人は注意が必要。
- 植物性プロテイン(ソイ、ピープロテインなど):腸内環境にやさしく、食物繊維も豊富。アミノ酸バランスはやや劣るため、複数種類をブレンドするのが理想。
- ビーフプロテイン:牛肉由来で乳アレルギーの人でも摂取可能。吸収はややゆるやかで腹持ちが良い。
- クリケットプロテイン:コオロギ由来で環境負荷が小さく、持続可能なタンパク源として注目。腸内のビフィズス菌を増やす作用も報告されています。
それぞれに長所・短所がありますが、いずれも“補助食品”として使うことが原則です。
食事からの摂取が基本
プロテインパウダーは便利ですが、やはり「食事から摂る」ことが基本です。卵、魚、鶏肉、大豆、納豆、豆腐など、自然な食品から得られるタンパク質には、ビタミン、ミネラル、酵素など多くの共栄物質が含まれており、単体のプロテインでは得られない複合的な健康効果があります。
また、植物性・動物性のどちらかに偏らず、バランスよく取り入れることで、腸内細菌にも良い影響を与え、代謝や免疫の働きも安定していきます。
量と質、そしてタイミングを意識する
タンパク質は、ただ摂るだけではなく、「どのくらい」「どんな質で」「いつ摂るか」によってその効果は大きく変わります。食事の全体バランス、消化力、自分の体質や生活スタイルをふまえた“適量・適食”が大切です。
プロテインに頼りすぎず、食材選びを工夫しながら、日々の食事にタンパク質の質とリズムを取り入れていくことで、体も心もより健やかに保つことができるでしょう。
体を育て、修復し、感情までも支える──それがタンパク質の本当の力です。
#26ではクエン酸について書いてきたいと思います!
️ ️ヘルスラーニングジャーナル記事はこちらにまとめています。 ️ ️

Comments by daisuke kobayashi
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