過去の出来事、技術、思想を未来の視点から再解釈するために書き残すブログメディア Hyperpast Journal(ハイパーパストジャーナル)。書き手は映像クリエイターのDAISUKE KOBAYASHIです。
春の朝、寒さが残る山間の空気のなかで、まず身につけるもの。それは僕の場合、パタゴニアのキャプリーン・クール・メリノ・ロングスリーブだ。
寒暖差の激しい時季には、肌に近いレイヤーの質が一日を左右する。このシャツは、ただ温かいとか涼しいとか、そういう単純な快適さではなく、”自分の皮膚がもう一層増えた”ような自然な着心地がある。風を柔らかく受け止め、熱をほどよく逃し、動きに対してノイズを発しない。意識せずに着られる服というのは、意外に少ない。
汗をかいても冷えず、肌にやさしく、でも頼りになる。言ってしまえば“あって当然”のような存在感。だけど、その快適さは一度着たらやめられない。日常のなかで、身体を支えるインフラのような存在になっていった。
メリノと化繊のハイブリッドがすごい

このシャツを着る感覚は、少し大げさに言えば“皮膚を足す”ような感覚に近い。防御というより拡張。風や空気に直接触れるのではなく、もう一枚、やわらかくて頼れる肌を重ねるような着心地がある。
このアイテムは、天然素材のメリノウールと化繊をブレンドした、いわば“いいとこ取り”のベースレイヤー。
メリノだけだとどうしても耐久性や速乾性に不安があるけれど、化繊を混ぜることで日常的にも扱いやすくなっている。肌に直接着てもチクチクせず、じっとしているときはほんのり温かく、動けば熱を逃がしてくれる。
春のような”動と静”が入り混じる季節にぴったりだ。
インナーとしても1枚でも使える?

レイヤリングの土台としてもちろん成立するが、春の少し暖かい日にはこれ1枚でも成立する…と言いたいところだが一枚だと薄手&弱すぎるためそれは無理がある。
昔、沖縄に旅行に行った際にナノパフとコレを持っていったが、薄さと弱さが気になった。
気になる点もあるけれど…

そのほかには価格が高めなこと。それに対しやはり耐久性が少し心もとない点。要はコスパはかなり悪い。これは気にならずにはいられないし、これを読んでいる方にこうしたデメリットをお伝えしなければフェアではないと思っているから、僕は正直に書いている。
使えば使うほど生地が薄くなるのも早いし、バックパックやカメラストラップと擦れる部分にはピリング(毛玉)が出やすい。僕は一日目から毛玉が出来て「え?」となった。故に扱いには絶対的な注意が必要だ。


3年ほど2枚をローテーションして着倒した結果はこの有り様だ。だがそれでも僕は未だに着ている。コスパは悪いがめちゃくちゃ気に入っているのだ。
気に入っているのはとにかくパフォーマンスが高い。流石メリノウール、防臭性は非常に高く、何日間か着続けても匂いが気にならないのは大きな強み。汗をかいた日でも、翌日ふと手に取ってしまうくらいには安心感がある。
弱さを補うために僕は、このキャプリーン・クール・メリノを着る際には、上に必ず化繊素材のキャプリーン・クール・ライトウェイトを重ねて着ている。二枚でワンセット、というのが僕の定番だ。
こうすることで、メリノの柔らかさと温もりを残しつつ、摩擦やダメージを軽減できるし、レイヤー全体としての温度調整力や速乾性もアップする。
それでも、パタゴニアのキャプリーン・クール・メリノ・ロングスリーブは、春のはじまりにいちばん信頼しているベースレイヤー。
ちなみに秋から冬にかけては、僕はこのシャツを毎日着ている。2枚を3日ごとに交互に着回していて、結果的にその季節はこれ以外をほとんど着ないほど。肌に一番近いところで体温を支えてくれる服として、生活に完全に組み込まれてしまった。
毎日着るわけではない。だけど、肌と心をほっとさせたいとき、自然と手が伸びるのはいつもこのシャツだ。
Comments by daisuke kobayashi
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