過去の出来事、技術、思想を未来の視点から再解釈するために書き残すブログメディア Hyperpast Journal(ハイパーパストジャーナル)。書き手は映像クリエイターのDAISUKE KOBAYASHIです。

春という季節は、外よりも家の中が冷える──それが、山の暮らしをして気づいたことのひとつだ。

太陽が出れば外はポカポカしてくるけれど、室内にはその暖かさが届かない。断熱の効かない古い家では、朝方の床は冷たく、日中も薄ら寒い。暖房をつけるには季節外れのような気がして、でも身体はじわじわと冷える。

そんな“春の室内冷え”に驚くほどフィットしてくれるのが、パタゴニアのR2テックフェイス・パンツだ。

最強の部屋着という選択

このパンツ、もともとは行動中の防風保温を意識したアイテムだと思う。でも僕は、家の中での使用頻度が圧倒的に高い。

というのも、履いていると本当に快適。内側のフリース素材がしっかりと温もりを保持してくれて、外側のテックフェイスが空気の動きによる冷えをシャットアウトしてくれる。椅子に座ってコーヒーを飲むときも、デスクで仕事をしているときも、脚から身体全体がじわっと温まる感じがある。

そして、何よりも蒸れない。ここが大きい。温かいのに蒸れない。これは春の家着としてかなり稀有な存在だ。

急な来客も気にしない

デザインは非常に落ち着いていて、アウトドアギアにありがちなゴツさがない。細すぎず、ラフすぎず、絶妙なバランス。

裾にむけてテーパードがきいているのでシュッとしたシルエット。

だから、宅配が来たときも、ちょっとした打ち合わせに外へ出るときも、部屋着感はない。着替えずにそのまま対応できるというのは、意外とストレスを減らしてくれる。

フィールドでも使える──けれど

もちろん、もともとはフィールドでの使用を想定されたパンツ。伸縮性があり、耐摩耗性にも優れ、登山や釣り、撮影でも問題なく使える。

でも僕にとって、このパンツの真価は「家の中での快適さ」だった。

春は部屋でこそ冷える

外が暖かくなって油断しがちな春。実は室内の冷えこそが、身体にじわじわと効いてくる。

パタゴニアのR2テックフェイス・パンツは、そんな室内環境を静かに、でも確実に快適にしてくれる存在だ。

“機能性”という言葉が、フィールドではなく暮らしの中で感じられる──そんな一本として、僕はこのパンツを愛用している。