過去の出来事、技術、思想を未来の視点から再解釈するために書き残すブログメディア Hyperpast Journal(ハイパーパストジャーナル)。書き手は映像クリエイターのDAISUKE KOBAYASHIです。

はじめに

#13では鉄分について書いてきたいと思います。疲労感や貧血などを防ぐために鉄分は必須なミネラルですが、どのようにして効果を最大限にすれば良いのでしょうか?

「ヘルスラーニングジャーナル」とは?

ちなみに、ヘルスラーニングジャーナルとは、40代の僕が学んだ最新の健康・栄養に関する知識を整理し、記事化して発信していくシリーズです。

従来の栄養学から分子栄養学、そして精密栄養学へと進化している現在の流れを深掘りしながら進めています。

なぜ「ヘルスラーニングジャーナル」を書くのか?

健康に関する情報は日々アップデートされており、従来の「カロリー計算」「バランスの良い食事」ではカバーしきれないほど、多くの研究が進んでいます。特に個々の遺伝情報や腸内環境に基づいた「精密栄養学」などの新しい概念では、これからの健康管理に大きな影響と可能性を与える分野です。いわば人類の健康のためのあたらしい未来です。

僕自身が最前列で学びながら、それを整理し、実践し、記事にまとめることで、読者の皆さんにも有益な情報を共有できればと考えているのです。

そして、精密栄養学を学び、取り入れることで、ウイルス対策や毎日なんだかパッとしないブレインフォグ、倦怠感、片頭痛、謎の疲れ、眠気などといった、病院に行っても「異常なし」と診断されてしまうような症状を改善できる可能性を、僕は持っていると感じています。

ぜひ、この機会に皆さんも僕と一緒に学びましょう!ではいってみましょう!

鉄分を効果的に摂取し、疲労や貧血を防ぐ方法!

「最近、顔色が悪い」「十分な睡眠をとっているのに疲れが取れない」「イライラしやすく、集中力が続かない」といった症状に悩まされていませんか? これらの不調の背後には、鉄分不足が隠れている可能性があります。特に、月経のある女性は鉄分の必要量が多く、不足しやすい傾向があります。

厚生労働省の調査によると、20~40代の女性の約65%が貧血、または隠れ貧血の状態にあるとされています。しかし、「鉄分を摂ればいい」と単純に考えるのは誤解です。体にしっかりと吸収させ、効果的に利用するためには、摂取方法に工夫が必要です。本記事では、鉄分の働きや吸収を高めるポイントについて詳しく解説していきます。

鉄分の働きとその重要性

そもそも鉄分とは、体に不可欠なミネラルの一つで、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの主要成分として、体の隅々まで酸素を届ける役割を担っています。もし鉄分が不足すると、酸素供給が滞り、慢性的な疲労や集中力の低下を引き起こします。

また、鉄分はミトコンドリアのエネルギー生成に関与する酵素(シトクロムC酸化酵素)にも不可欠です。このため、鉄分不足は細胞レベルでのエネルギー生産を阻害し、倦怠感の原因となります。

さらに、鉄分はドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質の合成にも関与しており、不足すると気分の落ち込みやイライラを感じることが増えます。

体内の鉄分状態を知る指標

鉄分の状態を正しく把握するためには、ヘモグロビン値フェリチン値の2つをチェックすることが重要です。

  • ヘモグロビン値:血液中の酸素運搬能力を示し、男性で13g/dL以上、女性で12g/dL以上が基準とされています。
  • フェリチン値:体内の鉄貯蔵量を示し、女性は50~79ng/mL以上が理想的とされています。

ヘモグロビン値が正常でも、フェリチン値が低い場合は「隠れ貧血」の可能性があります。これは体の貯蔵鉄が不足している状態で、疲れやすさや集中力の低下を引き起こします。

鉄不足の主な原因

月経による鉄の喪失

女性は月経のたびに鉄分を失うため、特に経血量が多い方は注意が必要です。月経に伴う鉄分損失は、1回の周期で約15~30mgに及ぶこともあり、補給が追いつかないと慢性的な鉄分不足に陥ります。

胃酸の不足

鉄分の吸収には胃酸が必要です。胃酸が十分に分泌されないと、鉄分は体に取り込まれにくくなります。特に加齢やストレス、過剰な制酸剤の使用が胃酸分泌の低下を引き起こす要因になります。

腸内環境の乱れ

鉄分は主に十二指腸や小腸で吸収されます。腸内環境が悪化すると、鉄分の吸収が妨げられます。炎症性腸疾患やリーキーガット症候群などがある場合は、鉄分不足が進行しやすくなります。

効果的な鉄分摂取のポイント

鉄分にはヘム鉄(動物性食品)と非ヘム鉄(植物性食品)の2種類があり、吸収率が異なります。

  • ヘム鉄:吸収率が10~25%と高い。赤身の肉、レバー、魚に多く含まれる。
  • 非ヘム鉄:吸収率が2~5%と低い。ほうれん草、豆類、海藻などに含まれる。

吸収を高めるコツ

ビタミンCを一緒に摂る

  • 非ヘム鉄の吸収率を最大2.9倍向上させる。
  • 例:レモンを絞ったサラダ、パプリカと豆の和え物。

動物性タンパク質と組み合わせる

  • 肉や魚のタンパク質は非ヘム鉄の吸収を促進する。
  • 例:豆腐+鶏肉の炒め物、ほうれん草+ツナの和え物。

胃酸を促す食品を活用する

  • 生姜、酢、パセリなどは胃酸の分泌を促し、鉄分の吸収をサポート。

腸内環境を整える

  • 乳酸菌や発酵食品を摂取し、腸内の善玉菌を増やす。
  • 例:味噌汁、ぬか漬け、ヨーグルト。

鉄の吸収を妨げる食品

  • 乳製品(カルシウム):鉄と競合し、吸収を阻害する。
  • コーヒー・紅茶(タンニン):食事と一緒に摂ると鉄分の吸収を妨げる。
  • 玄米・豆類(フィチン酸):鉄分の吸収を妨げるが、発酵食品と組み合わせると影響を軽減できる。

サプリメントを活用する場合

食事だけで鉄分を補えない場合は、サプリメントの使用を検討するのも有効です。特にキレート鉄(ビスグリシン酸鉄)は吸収率が高く、胃への負担が少ないためおすすめです。

ただし!鉄分の過剰摂取は酸化ストレスを引き起こし、細胞にダメージを与える可能性があるため、適切な摂取量を守ることが重要です。

まとめ

鉄分は、酸素の運搬やエネルギー生成、免疫・神経機能の維持に欠かせないミネラルです。

特に女性は月経による鉄損失が多く、不足しやすい傾向があります。鉄の状態を知るには、ヘモグロビン値とフェリチン値をチェックすることが重要です。鉄には吸収率の高いヘム鉄(肉・魚)と低い非ヘム鉄(野菜・豆類)があり、ビタミンCや動物性タンパク質と組み合わせることで吸収率が向上します。

一方、乳製品やカフェインは吸収を妨げるため注意が必要です。食事で補えない場合は、吸収率が高いキレート鉄サプリを活用するのも有効ですが、過剰摂取には気をつけるべきです。

鉄分を気にすることはおそらく人生で一度もありませんでしたが、こうして学んでみるといかに僕たち人間にとって鉄分が重要かが理解できます。特に女性は月経の関係で男性よりも気にするべき点です。

鉄分に限らず、こうした鉄分などの数値を出すには血液検査が重要になってきますが、精密栄養学において、先ずは血液検査をすることが重要となってきます。

僕自身、まだ血液検査をしていませんので、程よく鉄分を摂ることを意識し、血液検査後に答え合わせをしたいと考えています。

#14ではアルミニウムについて書いていきます!

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