過去の出来事、技術、思想を未来の視点から再解釈するために書き残すブログメディア Hyperpast Journal(ハイパーパストジャーナル)。書き手は映像クリエイターのDAISUKE KOBAYASHIです。

僕の友人にヴィーガンの親子がいます。動物性の食事を摂らないライフスタイルが僕は決して悪いことだとは思いませんし、僕も10代の頃はそうした生活に憧れて…というか、思想として大切だと感化され実践しようとした時期がありました。Disruptといったハードコアなアニマルライツ思想を持つ左翼バンドに当時は強く惹かれていたんです。

食事もそうですが、例えば革製品を身に着けないことなど。これは今でも意識をしていることではありますが、僕はその友人家族に対し、非常に心配をしていることがあります。

それは、子どもにも親と同じ環境を与え、動物性の食事を与えないライフスタイルを送っているのです。といっても彼らの家庭のことを詳しく知っているわけではないので、どこまで動物性の食事を与えていないのか確かなことは解りませんが、子どもが随分小さいときに栄養失調で入院し、看護師からこの家庭は子どもを虐待していると判断され、子どもを取り上げられそうになったと、聞いたことがあります。

その友人は自分の子どもを取り上げるなんてとんでもない!と、お世話になった病院には二度と行きたいくない!などと、僕に話をしていたように記憶しています。

あらゆる意味でとてもショッキングな出来事でした。その時の会話を思い出すだけでも心がギュッと締め付けられる思いです。なぜなら僕も娘を育てているので、決して他人事ではないからです。

子どもはおそらくビタミンB12とオメガ3脂肪酸あたりが全く足りていなかったと思いますが、それから魚は与えるようになったとかなっていないとか……その時点で僕の考えであれば、動物性の食事を与えるスタイルへと変更すべきとは思いますが、要は柔軟性を持つ必要があると思いますが、友人家族はより思想を優先する方向へと舵をきったと感じています。

そうした出来事や、友人家族の「偏り」から僕はヴィーガンに対し「あれ?なにか違うな…」と、違和感を覚えるようになりました。

ヴィーガンということは栄養素は当然偏ります。栄養素が偏り健康を害そうとも、それは思想や経験などを自身で判断できる各個人が選べば良いことなので、勝手にすれば良いというのが僕の持論ですが、それを自分の子どもと言えども、どこまでいっても”他人”に、ましてや経験すらない子どもに選択肢すらを与えない環境を与えてしまっているのは、親として行っているのはどうかと思うようになりました。

それは虐待と捉えられても仕方がないことだと思います。

そうした観点から以下のことを調べてみることにしました。

ヴィーガンの親が子どもに与える影響とは?

近年、ヴィーガン(動物性食品を一切摂らない食生活)への関心が高まっています。健康や環境への配慮、動物福祉など、さまざまな理由でヴィーガンを選択する人が増えていますが、特に子どもを持つ家庭では栄養面や成長への影響に不安を感じる声も少なくありません。

本記事では、ヴィーガンの親が子どもに及ぼす影響について、最新の研究データや専門家の見解を基に、総合的に分析します。

1. ヴィーガンの親の食生活が子どもに与える影響

1-1. 子どもの食習慣形成

幼少期に形成された食習慣は成人後も持続しやすいとされています(The Influence of Parental Dietary Behaviors and Practices on Children’s Eating Habits – PMC)。ヴィーガンの親のもとで育つ子どもは、自然と植物性食品中心の食事習慣が身に付きます。米国栄養士会も、適切に計画されたヴィーガン食は乳幼児期から成人まであらゆるライフステージで実践可能と表明しています(Is a Vegan Diet Right for Your Children)。

1-2. 栄養バランスのリスクと対策

ヴィーガン食では、特定の栄養素が不足しやすいリスクがあります。

2. ヴィーガン妊娠と乳児への影響

2-1. 妊娠期の影響

ヴィーガン妊婦は、一般的に妊娠糖尿病や肥満リスクが低い傾向がありますが、一方で出生体重が若干低めになる可能性も指摘されています(Vegan Diet During Pregnancy Linked With Lower Birth Weight for Baby, Higher Preeclampsia Risk For Mom – March of Dimes)。

2-2. 授乳期と母乳栄養

母乳はビタミンB12やヨウ素が不足しがちであり、ヴィーガンの母親はこれらの栄養素を確実に補給する必要があります(Vegan Diets during Breastfeeding | InfantRisk Center)。

また、母乳ではなく粉ミルクを使用する場合、大豆ベースのフォーミュラを選択するケースが多く、小児科医と相談しながら適切な製品を選ぶことが推奨されます。

3. ヴィーガン家庭の子どもの食生活と発育

3-1. 成長と発育への影響

ドイツの研究(VeChi Diet Study)では、ヴィーガン児と非ヴィーガン児の成長指標に有意な差は見られませんでした(German Study on Vegan Children – Vegan Health)。しかし、ポーランドの研究ではヴィーガン児の骨密度が若干低い傾向があると報告されています(Vegan diets in children may bring heart benefits but pose growth risks | UCL News)。

3-2. 社会的影響と学校給食

学校給食が動物性食品を前提としている場合、ヴィーガンの子どもは食べられるものが限られることがあります。英国の調査では、ヴィーガンやベジタリアンの子どもの77%が「学校で適切なメニューがなく肉を食べたことがある」と回答しています(School food: good or bad? – Vegetarian Society)。

4. ヴィーガンの子どもが健康に育つための栄養戦略

重要な栄養素と補給法

5. 総合評価と結論

ヴィーガンの親が子どもに与える影響は、適切な栄養管理次第でメリットを最大化し、リスクを最小限に抑えることができます。栄養バランスの知識を持ち、必要なサプリメントを活用し、定期的に健康チェックを行うことで、子どもはヴィーガン食でも健やかに成長することが可能です。

また、社会的な理解が進むことで、ヴィーガンの子どもがより快適に過ごせる環境が整っていくことが期待されます。


この通り、ヴィーガンは動物性の食事をするスタイルの人たちよりも、かなり過剰に栄養素に対し対策を行っていかなければいけないことが解ると思います。人間の構造としてヴィーガンである以上リスクを抱えているのです。

リスクがあるのにも関わらず、そうした栄養素の必要性について勉強をすることもなければ、思想だけを優先しているケースが多いように感じています。

つまり、栄養素が偏れば思考も偏ってしまうのです。

思考を偏らせないためには栄養素を偏らせないことが、ヴィーガンに限らず重要な健康アプローチだと日々実感するようになってきました。

友人家族(父親)は栄養素が偏った見た目をしています。要は明らかに不健康に見えてしまうのです。思想やスタイルとしてヴィーガンを選ぶことは決して悪いどころか素晴らしい考えではありますが、それを選ぶことの出来ない子どもにまで、同じ環境を与えることは僕はどうかと感じています。憤りすら感じています。

栄養素が偏るとここまで思想も明確に偏ってしまうのか…と非常に残念な出来事でしたので、精密栄養学を学んでいる僕がここに書き残してみました。

ヴィーガンというと日本ではまだまだ肩身の狭い思いをしなければいけないと思いますが、実はそうした栄養学を学ぶ努力をすることもせず、一方的に自分が良い!と思った思想だけを徹底して行っているに過ぎないケースが目立つように思います。

ヴィーガンや栄養素に限らず、社会や経済、政治とあらゆることはバランス良く学ぶべきだと強く実感しています。僕は昨今のトランプ政権も僕は偏りなく理解をするようにしています。そうしなければ分断が起きてしまうのは歴史の教えですし、10代頃の痛かった左翼派の自分に言い聞かせています。

また、ヴィーガン耐性かどうかは実は遺伝子的に判別できる時代にもなってきています。このあたりについても記事化し詳しく書いていきたいと思っています。

ちなみに、その友人家族の父親は遺伝子的に無理があり、母親は耐性があるような気がしています。遺伝子レベルで調べられる凄い時代なんです!今は!